図書館に、予約していた本が来たというのでとりに行った。市内の別の図書館にあるようだったので、取り寄せたものだ。その本は、光浦靖子・大久保佳代子著「不細工な友情」。二人の往復書簡の形になっているエッセイだ。
オアシズが好きなので一度読んでみたかったのだが、これ、良いと思う。二人のちょっと互いに複雑な関係性と、それぞれの捻くれた異なる性格。近親憎悪のような、同士に対する愛情のような。文章自体はかなり力が抜けているから、濃い内容を期待する人には物足りないかもしれないけど、静かで鬱鬱として一つもさわやかじゃないところがいい。
コメディとかじゃなくて、普通にヒューマンドラマとして映画化して欲しい気がする。自然も美人も出てこない、出演者はみんな不細工だけど、「静かで怖くて美しい歪み」って趣の映像にして欲しいものだ。
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