日誌

　台湾在住の親族が帰省時に「李製餅家」のパイナップルケーキ（鳳梨酥）というものを買ってきてくれた。「台湾名物らしい」と言っていた。あまり中華系菓子を食べることが少ないので恐る恐る食べてみた。厚めのクッキーのような生地の中に、ねっとりしたパイナップル味のジャムが入っている。思ったより甘みが少ないので甘い物嫌いの家族に薦めてみたが、ぼそぼそしたものは最も苦手、と断られる。甘い物好きの小学生は、甘みが足らないのかものたりなさそうだ。
　これと言って特徴のないお菓子だなあ、と思い、本当に名物なのか検索してみたら、リピータがつくほどの名物だった。もしかして、超マイナーメーカーでハズレなのか？と検索してみたら、かなりの有名店でファンも多い。
　他の家族が食べないので一人で食べているうち、もしかして、暖めたら美味しいのかもしれない、という気がしてきた。電子レンジで一分あっためてみると、外が油っぽくなってしまった上、内側のジャムが飴状に硬くなり、まずい。30秒あっためてみたら若干ましだが、内外とも熱くて食べにくい。
　20秒にしてみた。外はしっとりやわらかくなり、内側のジャムが温まってとろけ、別のお菓子のように美味しくなった。甘い物好きの家族には少しホットケーキシロップをかけてあげたら好評。
　チョコの入っていないお菓子はあまり食べる気がしない私だが、この、「20秒暖めたパイナップルケーキ」は美味しいと思う。でも、20秒暖めたもの以外はいらない。