日誌

　今日は「奈良ひとり」最後の夜だ。どう過ごそうか考えたけれど、買い物もむなしそうなので、普段容易に行くことができない「マッサージ」を選んだ。
　昔からひどい肩こりもちだったので、横浜に住んでいた頃はかかりつけのマッサージやへよく行っていた。奈良へ来てからも、以前はダイエーにあった店などにも行ったりもしたが、なかなか自由時間が取れず行けなかった。しかたがないので、もっぱら中山式快癒器で自己解決、だ。
　だがこの夏休み期間の新潟横浜巡業中、いつもは持っていく中山式快癒器を忘れてしまった。しかもスケジュール的に盛りだくさんだったので、体にはかなり疲れがたまっている。これは、今日しかないぞ。
　初めて行ったそのお店は、かわいい女性が迎えてくれた。かわいいのは嬉しいけど、力が弱いといやだな、と思ったが、見た目とは裏腹にかなり力が強く、うまい人だった。
　先日職場の健康診断で「肩が凝ります」と申告したら、その医者は肩にちょろっと触って「たいしたことないね」と言った。こんなにしんどいのに、全部私の思い込みだとても？なんだかそれからもやもやしていたのだが、おねえさんは一番つらいところを見つけて集中的にやってくれた。「凝っている」と認定されるのって嬉しい。わかってくれる人がいた、と。だから、マッサージやでいつも「こってますねー」と驚くように言われても、喜び半分、「営業トークじゃないの？」との疑念半分。
　でも、マッサージ受けたら、「今日は外食しないで家できちんとご飯食べよ」「お酒もいいや」という、とても健全な気持ちになった。幸せな、奈良ひとりの夜だった。