べしゃり

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 小学生の家族はしょっちゅう何か喋っている。本人にとっては半分鼻歌のようなものだろうか。
 宿題をしているときも、何か喋っている。集中しろというとしばらくは収まるけれど、漢字を練習しながら連想したこと、思い出したことに話が飛ぶ。「のび太は廊下に立たされてどんな気持ちやったやろ」「先生は弟のはねるとこ、ミニスカートいわはるねんで。おもしろいやろ」など。とりあえず、話しかけられた内容で、ちゃんと理解できた部分は書き起こしてみた。
 多分、彼女にとって環境の一部である私は、性格形成に多少は影響を与えているはずだ。でもこのずーっと喋っているっていうのはなんなんだろう。私に欠落したものを補ってくれているんだろうか。