仏像とフジタ

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 よく吟味しないまま届いていたTsutaya DISCAS のDVDというのは「みうらじゅん・いとうせいこうの TV見仏記5 湖東/湖北・南河内編」だ。唐突に5を借りてしまった。どうせなら奈良編を見たかったのだが。
 最近仏像を見ていなかったが、やっぱり十一面観音はいいなあと実感。道明寺の国宝十一面観音菩薩は、それまで出てきたどの仏像よりも、目が釘付けになった。聖林寺や向源寺の観音像も好きだと思ったけれど、道明寺のもかなりいい。関西にいるうちに必ず見に行こう。
 DVDを見終わってテレビに切り替えたら「ハイビジョンスペシャル 画家・藤田嗣治の20世紀」ってのをやっていた。再放送のようだ。偶然見れたのだが面白かった。戦争記録画の話も、映画監督の話も面白かったが、乳白色の肌を作った手法の話は特に印象的だった。その技法は藤田は生涯明かさなかったもので、麻布の上にニカワ、バリウム、鉛白と炭酸カルシウムを配合したものを塗ってキャンバスを作っていた、ということだ。墨をキャンバスに乗せた手法は、不明のまま。全部ネタばらしされてしまうよりは、本人的にはいいかも。