博士の愛した世にも美しいもの

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 県立図書情報館から予約していた本の確保のメールが届き、取り置き期限日の今日、取りに行ってきた。モノは「博士が愛した数式」。市立図書館の待ち行列は長そうだったが、県立図書情報館は開館したばかりだったためかすぐ回ってきた。
 早速帰りのバスの中で少し読み始めた。まだ最初の方しか読んでいないが、恐れていた「数学ネタへの嫌悪感」は、いまのところない。博士の人物設定と挟み込み方が上手いのかもしれない。
 私も夢見る数学少女的に数学の断片をつまんでは判ったような気になって美しいと思っていた時代があったような気がする。でも結局断片的に噛み砕ける部分だけ多少の甘美さがあったとしても、多くは視野に入りきらないのか灯りがないのか実体の見えない不快な時間が続くのだ。そして少女の目が疲れてよどむ。
 とはいっても、そのかつて美しいと思った世界とその頃の感性がふと蘇って来ることがある。この本を読みながらそういった純粋な気持ちになれたらなと思う。